活動内容

会長御挨拶

  日本財務管理学会は1990年に設立された、日本学術会議協力学術研究団体の中でも比較的歴史の浅い学会です。しかしこの間、年2回の全国大会の開催、年報「財務管理研究」の刊行、学会賞(著書の部、論文の部)の創設、査読制度の導入による論文の質の向上、各種研究会の開催などに見られるような真摯な姿勢と積極的な活動によって、学会としての確固たる地位を築いて参りました。このことはまさに、発起人として日本財務管理学会の設立に関わりその後の黎明期でご尽力された諸先生方、学会が成長していく過程で努力を続けてこられた諸先輩方と会員諸氏のおかげであり、この場をお借りして敬意を表したいと思います。

  本学会が設立された1990年は、時あたかも昭和から平成の世に移行し、バブル経済の崩壊から「失われた10年」と言われた景気低迷期への移行の時期でもありました。こうした社会経済情勢の目まぐるしい変化は企業経営に対して多くの課題を突き付けたわけですが、企業やその他組織が有する経営資源や職能を研究対象として縦割り的に組織されていた既存の学会ではその対応に限界がありました。すなわち、多くの課題を正しく認識して研究に取り込み、適切な解決策をタイムリーに提示するためには、研究領域や学問分野間の学際的な協同(学問のボーダレス化)と制度や経験、実務課題などの連携(産学のバリアフリー化)が求められていたのです。

  日本財務管理学会はそうした変化をいち早く認識し、大学で財務管理を研究する者に限らず、企業において財務や経理の実務に従事する産業人や、税理士・公認会計士などの実務の専門家などを迎え入れてきました。爾来、学界人と産業人・実務家が連携し、協力し合って有意義な成果を生み出し、企業のみならずあらゆる組織において求められる財務管理の理論的、実務的な発展に貢献してきました。今でこそ、学際融合とか産学連携が喧しいですが、日本財務管理学会はそのことを学界の場において実践してきたパイオニア的存在であると言えるでしょう。

  今日的課題を積極的に取り込もうとする日本財務管理学会の、「学際融合」、「産学連携」に次ぐ3つ目の課題は「高大連携」です。大学進学率が50%を超える世の中において、大学での学びを意識した高校教育が求められていますし、高校で得た知識と経験を継続して伸ばしていく教育が大学側に問われています。この連携教育は、日本人が欧米人と比べて比較的不得手とする経済観念の領域(つまり、おカネに関すること)において重要視されており、その意味で財務管理や会計学の高大連携教育とその手法、成果に関する理論的・実践的研究への期待は高まっていると思われます。早い時期から財務や会計について学ぶ機会を持ち、そこで芽生えた興味関心を大学で維持・発展させていくことの必要性は益々高まっていくことでしょう。その意味において、高校教諭の方々にも積極的に本学会にご入会いただき、理論研究のみならず、実証分析や実践事例などを通じて情報交換を図り、社会の要請に応えていきたいと考えています。

  日本財務管理学会は学際的研究の推進によって学問のボーダレス化を成し遂げ、産学連携を通して理論と実践のバリアフリー化を推進してきました。さらに今後は高大連携によって高校と大学間のバリアフリー化を進めて参ります。大学研究者、大学院生、企業や各種組織での実務従事者、専門的会計職業人、そして高校教諭など、実に多様で多才な会員が相互に刺激し合い研鑽することで高度な成果を世に問えるような組織運営に注力してまいります。なにとぞご理解、ご協力、そしてご支援いただきますようお願いします。

日本財務管理学会 会長
中井 透

主な活動事業

日本財務管理学会では、学界人と実務家の協力のもとに、本学会会則第2条の目的を達成するために、以下の活動を行っています。

1.春季及び秋季全国大会の開催

研究発表と、学界人と実務家の交流を目的として、春季及び秋季にそれぞれ1回全国大会を開催致しております。

2. 研究会の開催

定期的に「学会研究会」を開催致しております。

3.研究年報その他刊行物の編集および発行

研究年報や学会ニュースその他の刊行物を発行致しまして、会員の皆様にお届けしております。

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