学会設立趣意

学会設立趣意

今日、日本企業の経営者たちは、経済社会情勢の目まぐるしい転換のもとで、多くの複雑かつ多様な財務的課題に直面しています。

すなわち、(1)予算統制、原価管理、生産性分析などの伝統的管理システムを行動科学的ならびにMISシステム的視点から再構築すること、(2)ポートフォリオの多様化に即応して効率的に資金を管理すること、(3)設備投資予算の決定と資本支出管理を経営方針に連動せしめること、(4)証券発行方式の多様化と証券市場の国際化に即した長期資金調達政策を選定すること、(5)業務内容の拡充のためにM&Aを含む子会社、関連会社政策の展開をはかること、(6)内外の厳しさを増す財務内容開示制度および会計監査制度に適切に対応することなどがその例です。これらの課題は、相互に深く関連し合い、その遂行には相互的な財務上の知識および経験が必要とされます。日本企業における財務管理は、これまでに類を見ない革新と充実とを期待されています。私達財務管理の研究を志す者は、このような現実的諸課題を正しく認識して、その遂行に資する研究成果を生み出す責任を負っていると思われます。

 しかしながら、これらの研究課題に本格的に取り組むには、経営学、会計学、証券経済論、企業法学、税務会計論その他にわたる学際的協同と日本固有の現実的制度・慣行に関する経験・情報のインプットを必要とします。既存の学会組織の内部でこのような要件が充たされるためには、極めて多くの制約を克服しなければなりません。むしろ、今日の学界には、このような研究課題に取り組むに相応しい学会が欠けており、その誕生を期待するものが学界においても実務会においても急増しつつあると思われます。

 ここに、財務管理の研究者を中心に、実務にかかわる専門家をも迎え入れて、新しい学会「日本財務管理学会」を組織することにしました。この学会の研究活動によって、学際的に、また学界人と実務家との協力のもとに、実り多き成果が生み出され、我が国企業の財務管理の健全な発展に資することを期しております。

1990年1月31日
日本財務管理学会
発起人(アイウエオ順)
小川洌 後藤幸男 末政芳信 津田博士 中島省吾 濱本泰
水越潔 村松司叙 森田松太郎 森脇彬 山上達人 山本龍雄

役 員

日本財務管理学会会長 小山明宏(学習院大学経済学部教授)

事務局

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文京学院大学経営学部三浦后美研究室内
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